~6日目 37日~ 研修報告 大学生のディスカッションセッション

いよいよ今日がボストンでの研修の最終日となりました。天気予報通り、朝から小雨になっていますが傘をさすほどではありません。朝の集合場所、ハーバードスクエア駅までの通学も慣れたせいか、本日は全員、時間通りに集合できました。早く到着できた生徒は、駅構内のダンキンドーナツでお茶をするなど、余裕も見られました。

午前中のセッションでは、簡単なウォームアップアクティビティの後、グループごとにプレゼンテーションのリハーサルと指導が、ジュリア先生と大学生によって行われました。英語を使ったコミュニケーションに関しては、ここ数日でかなり抵抗感が低くなってきているように思われ、自由に英語を使って議論をしたり、談笑する姿が見られました。

プレゼンテーションは1グループずつ行われましたが、どのグループもジェスチャーを加えて表情も豊かで、また単調にならず聴衆に投げかけ意見を求めるなど、皆を巻き込んだ双方向型のプレゼンテーションを意識して行おうとしていました。金曜日の高校訪問から4日しか経っていませんが、この3回のセッションで、生徒たちは大いに学び吸収し、そしてそれを自分のものとして体得し表現することが出来ていました。大学生からも多くの質問が出て、プレゼンテーションは予定時間をオーバーして実施されました。次の企業訪問への時間も押していたことで、大学生やジュリア先生とのお別れもそこそこに、名残惜しそうにハーバード大学を後にしました。

プレゼン写真1

地学班発表

プレゼン写真2

富山の紹介班の発表

プレゼン写真3

国語班発表

プレゼン写真4

物理班発表

プレゼン写真5

NOWPAP班発表

集合写真

集合写真

企業訪問

午後は、ボストン郊外にあるJEOL(日本電子株式会社)のアメリカの現地法人である、JEOL USA, INC.を訪問させていただきました。1962年に設立され、約230名のスタッフの方々で、北米・南米の広いエリアでの販売・サービスの拠点となっています。JEOLは電子顕微鏡の業界では日本だけでなく世界でもトップのシェアを持つ業界No1の企業です。

JEOL米国支配人のMr Yaguchi, 副支配人のMr. Arimaによる会社・事業紹介のプレゼンに始まり、実際に同社の制作している電子顕微鏡の画像を見せていただきながら、実際の現場でどのような用途で使われているかお話しいただきました。電子顕微鏡の用途として、医療現場や大学の研究室だけでなく、食料品メーカーにて分子レベルで口当たりや味覚を向上させるため、分子レベルの分析や研究をしたり、交通事故などの現場に残された塗料や部品の破片から、車種や色を特定するための鑑識などにも使われるなど、表舞台では多く目にはしませんが、裏で私たちの生活を支える重要な役割を果たしていることが理解できました。

後半はグループを2つに分けて、社内を見学するグループと、会議室に残ってタッチパネルモニターで画像を拡大表示、3D表示等をさせながら、個別に質問をする時間を取りました。製品の値段や販売台数等の質問から、投影の仕組みやX線の反応による物質の判定や分子に関しての質問など、文系理系の生徒を問わず、支配人、副支配人を取り囲んで質問をしていました。世界トップレベルの企業の現地法人代表の方々に、こんなに熱心にそして解りやすくフレンドリーにお話を聞くことは、生徒たちにとって大変貴重な機会だったと思われます。

社内見学では、電子顕微鏡で撮影した不思議で美しい写真を見せていただきながら、幾つかの製品(安くても日本円で1000万円以上するそうです)の実物を見せていただきました。また、プラズマコーティングの機械を操作し、実際に操作をしながらコーティングの過程も見せていただけました。

製品を目の前にして、大分質問が出たので全体での質疑応答はあまり多くなく、「世界でJEOLはどのくらいのシェアがあるのか」「JEOLで仕事をしていて楽しいと思うことは何か」「製品の操作は簡単なのか?」といった質問が出されていました。

最後に、生徒2名が本日の感想とお礼の言葉をお伝えした中で、「将来この会社で働いてみたい」という言葉も出て来るほど、今回の訪問は楽しく満足度が高かったようです。

今夜はホストファミリーと最後の夜を過ごし、明日、朝6時半から送迎車が各家庭を廻り、ニューヨークに向けて出発します。

JEOE見学1

JEOL社内見学風景

JEOL見学2

電子顕微鏡の画像をもとにした解説

JEOL写真3

JEOL副支配人との質疑応答

JEOL見学4

JEOLの方のプレゼンを聞く