平成30年8月6日(月)~9日(木)、3泊4日の日程で、SGH指定校である愛知県立旭丘高等学校が主催する「高山グローバル・サマー・フェスタ(GSF)」に、2年人文社会科学科・理数科学科の生徒5名が参加しました。東海地区のSGH指定校である名城大学附属高等学校、三重県立四日市高等学校の生徒も参加し、「グローバル・リーダーの具体像」をともに追究しました。旭丘高校卒業の社会人や大学院生が、留学生とペアになってセミナーリーダーを務め、大学での研究内容や自分の体験談を紹介し高校生に刺激を与えてくれました。

【プログラム紹介】

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高山グローバル・サマー・フェスタ1

木工職人の技とIOT技術を組み合わせた電化製品を見学

飛騨市役所にて開講式。飛騨市長から激励のことばをいただきました。その後、鎌倉投信取締役新井氏から、グローバル社会を支える人材や金融についての講演を聞きました。より良い社会を形成するために、どのように働きどのようにお金とつきあうのか、よく考えて行動することの大切さを学びました。次に、新井氏がより良い社会の実現のために投資している企業「ヒダクマ」を見学し、伝統産業と最先端の技術を組み合わせ新たな価値を見出す取り組みを見聞しました。その後、飛騨・世界生活文化センターに移動し、世界初の木製自動車SETSUNを開発したトヨタ自動車の辻氏からそのコンセプトや開発上の苦労を聞き、試乗しました。

 

高山グローバル・サマー・フェスタ2

木製自動車SETSUNAに試乗

夕食後、奥飛騨温泉郷にある旭丘林間学舎へ移動。班ごとに、リフレクション&インタラクションをし、今日の学びを定着させました。

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高山グローバル・サマー・フェスタ3

留学生からパキスタンの社会制度を学ぶ

午前中は、セミナーリーダーや留学生を講師とし、「学ぶこと・研究することと、グローバル社会との関連」について学びました。午後は、4人の講演が同時に行われ、班員でそれぞれ別の講演を聞き、その後、講演内容を共有しました。香木の名香鑑賞を実際に体験するものから、微細藻類からバイオ燃料や医薬品を製造するグローバルビジネスなど、多岐にわたる内容でした。夜には、学舎に講師の方が来てくださり、講演会では聞けなかった話もたくさん伺いました。

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高山グローバル・サマー・フェスタ4

合意形成上の課題をまとめ発表

学舎を出発し、飛騨高山まちの博物館で、広島県立大学教授百武氏から、現在、社会で求められている「合意形成力」について学び、実際に「合意形成」を体験しました。多様な価値観を持つ者同士が新たな価値を協働して見出す過程の難しさと面白さを知りました。高山市内の旅館へ移動し、班ごとにプログラム全てを振り返り、グローバル・リーダー像についてまとめ、明日の発表会の準備をしました。

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高山グローバル・サマー・フェスタ5

発表直前まで発表内容を推敲

全プログラムを通して考え続けた「グローバル・リーダー」について、各班でまとめ、工夫を凝らした発表をしました。自分一人の考えだけでは生まれなかった新しいリーダー像や自分の中に起きた変化などを伝えました。その後高山市街へ移動。古民家の活用方法などまちの活性化を考えながら市内散策を行い、全日程を終了しました。

《 生徒の感想より 》

  • 自分は積極性のあるほうだと思っていたが、他の参加者はもっと積極的だった。積極的にチャレンジすれば、成功しても失敗しても自分の財産になるということを学んだ。
  • 最初はなかなかなじめなかったが、生活をともにするうちに友達ができ、協力することの大切さやグループワークの楽しさを再確認することができた。また、留学生との会話やフォーラムなどによって、今の自分に足りないものが何なのかがわかった。
  • 住むところや年齢、国籍の違う人たちと意見を交わし、“価値観の違い”について考えさせられた。正しい価値観というものはないので自分の価値観を信じることが大切だが、相手の価値観を認めることも大切だと思った。
  • 自分の知識の少なさと考えの幅の狭さを痛感した。自分は、話すことに自信がなくて意見を言わないことが多いが、今回は、自分の意見を伝えるということをいつもより意識してできたと思う。全員が常に意見を持つ意識と完全否定をしない聞く態勢をつくれたら、課題研究などもうまくいくと思った。
  • 初対面だったが、自分のことや興味あることについて、遠慮なく話すことができた。「話す」ことをどの場面においても楽しめ、グローバル・リーダーに必要なことを共有できた。先入観は、自分で壊すより他人に壊してもらったほうが数千倍速くできるので、どんどん他人に自分の意見を話したほうがいいと思った。